第116章

私は乾いた笑みを浮かべ、静かに口を開いた。

「お義父さん、お義母さん。こうお呼びするのは、きっとこれで最後になるでしょう。胸に手を当てて、よーく考えてみてください。私がこれまで、どれだけあなたたちに尽くしてきたか。実の親を蔑ろにしてまで孝行してきたのに……その対価が、これほどの不信だというのですか?」

 二人の老人にも、わずかながら良心は残っていたらしい。何も言い返してはこなかった。だが、その瞳が訴えるメッセージは明白だった。彼らは結局のところ、自分の子供を信じているのだ。所詮、私など赤の他人に過ぎないのだと。

「もういい!」

 ずっと黙り込んでいた坂下直樹が、突然声を張り上げた。全...

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