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ゲストハウスに戻った時、ちょっとした誤解が生じた。私が男連れで帰ってきたのを見た受付の女性が、宿泊客が一人増えたのだと勘違いし、陸川貴峰に身分証明書を出して宿泊登記をするよう執拗に求めてきたのだ。夫婦であっても片方だけの登記は認められず、必ず二人揃って手続きしなければならない、などとまくし立ててきた。

私が手短に事情を説明すると、彼女はようやく自分の早合点に気づき、陸川貴峰の情報を照合した後に平謝りした。そしてお詫びのしるしにと、ミネラルウォーターを一本ずつ渡してくれた。

少し言葉を交わすうちに、私たちの部屋は別の階にあることが分かった。それでも縁があるのか、私が206号室で彼が306号...

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