第16章 面白い場面に出くわす

その声は奇妙だった。引っ張り合っているような、二人が何かを…しているような音。

衣擦れの音まではっきりと聞こえていた。

個室から出ようとドアに手をかけた瞬間、男性の声が聞こえてきた。「やっと捕まえたぞ、こんちくしょう。会いたかったんだよ!」

私はハッとした。その声は間違いなく田中進のものだった!

驚いて、ドアに伸ばした手をすぐに引っ込めた。

まさか田中進がこんな最低な人だったなんて。あんなに素晴らしい奥さんがいるのに、浮気するなんて。

やっぱり、男なんて一人もまともなのはいないんだわ!

「嘘ばっかり。私のこと想ってたって?また新しい女でもできたんでしょ?」女性がすっぱい声で言っ...

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