第19章 彼はずっと偽装していた

私たちは二人とも驚いた。

坂下直樹の瞳孔が急に縮み、私の目はますます鋭くなっていく。私は彼に詰め寄るように見つめた。「出なさい!」

坂下直樹の体が硬直し、その場に釘付けになった。

「あなたにまだ少しでも良心があるなら、私の目の前でこの電話に出て。もう一度チャンスをあげるわ!」私は彼を見つめながら、まだ泣いている子供をしっかり抱きしめ、背筋を伸ばした。「世の中の男性が皆裏切るとしても、私の坂下直樹だけは違うと思っていたのに。でも、あなたは私を裏切ったわ!!」

ついに私は、最も向き合いたくなかったこの言葉を叫んでしまった。私たち二人の間に、まさか「裏切り」という言葉が関わってくるとは、考...

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