第38章 飛行機の運航停止

私は落胆して改札口を通り、搭乗口へと向かった。この瞬間、どれほど坂下直樹の付き添いがあればと思ったことか。それは父と母の願いでもあった。

でも彼は慌ただしく去ってしまった。おそらく電話で急かされていたのだろう。

そう自分を慰めるしかなかった。

伊藤香織に電話をかけ、自分の行き先を告げてから、搭乗待合室で待ち始めた。

この数年間、坂下直樹と一緒に実家に帰ったのはたった三回だけだった。

一回目は卒業した年、恋愛関係を確かめた後、彼が私と一緒に実家へ行って両親に会った時。

二回目は起業を決めたものの、資金がなかった時、実家に戻ってお金を工面しようとした。

三回目は両親の家を担保に入れ...

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