第42章

高波家。

高波直俊が階段を降りてくると、三原由美と高波明は朝食を食べながら座っていた。テーブルには数種類のデザートと小皿料理が並んでいた。

とても簡素な小皿料理なのに、なぜか食欲をそそるものだった。

高波明はかぼちゃ粥を一口、デザートを一口、おかずを一口と、楽しそうに食べていた。高波直俊が降りてくるのを見ると、高波明は興奮して彼に手を振った。「パパ、早く来て!僕とママが作ったミルクプリンとティラミスを食べてみて!」

「ごほん、ごほん...」高波直俊は気まずそうに軽く咳をし、ネクタイを緩めて、心の中の妙な後ろめたさを紛らわせようとした。

三原由美は彼に冷ややかな視線を向け、口を尖らせ...

ログインして続きを読む