第46章

三原由美はまるでロケットに乗ったかのように、あっという間に到着した。

高波直俊の膝の上に座る三原智司を見た瞬間、胸の中の怒りがみるみる燃え上がった。

三原智司は自分が悪いことをしたと知っていて、取り入るように彼女に笑いかけ、甘えた声で一言。「ママ!」

「ふん……」怒りのあまり笑いが出た。三原由美は険しい表情で、歯の間から言葉を絞り出した。「どうしてパパと一緒にいるの?ねえ?」

彼女の怒りを感じ取った三原智司はすぐに車から飛び降り、彼女の両足にしがみついて、小さな頭をそこにすりつけた。

「ママ、ごめんなさい。今日はパパの新製品発表会だって知ってたから、パパを応援しに行きたかったの。マ...

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