第71章

病院。

坪田真耶と藤原美香は一日中下痢に苦しみ、すっかり疲れ果てていた。藤原美香はトイレに何度も行き来したため、怪我が悪化していた。

坪田真耶はベッドサイドのテーブルにあったコップを床に叩きつけ、鋭い音を立てると、顔を歪ませた。「高波明のあの雑種め、よくも私を辱めやがって!絶対に後悔させてやる」

藤原美香は胸が張り裂けそうなほど怒っていた。

「あの雑種はいつからこんな狡猾になったの?前はただ癇癪を起こして、突っ走るだけの頭の悪いガキだったのに。まるで別人みたいになってる」

その言葉に坪田真耶は何かを思い出したように、頭の中で閃くものがあった。

「ママ、今何て言った?」...

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