第219章

 いかにも寛容で、正義感に溢れているといった振る舞いだ。

 周囲からひそひそと囁き声が漏れ始め、水原玲に向けられる視線には明らかな嫌悪が混じった。

 水原玲は鼻で笑い、彼女を振り返る。

「あの女が口を滑らせて制裁を受けたからって、どうして私のせいになるわけ? 私が薬を盛ったっていう証拠でもあるの?」

 水原心奈は一瞬表情を強張らせたが、すぐに気を取り直した。

「お父さんやお母さん、それにお兄ちゃんも目の当たりにしたことじゃない。玲ちゃん、自分の過ちを認めて叔母さんに謝りさえすれば、みんなも許してくれるわ。どうして意地を張るの?」

「笑わせないで。あの人たちが見たと言えば真実になる...

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