第221章

 その発言は、明らかに水原心奈に肩入れするものだった。

水原玲の表情は、いっそう冷ややかさを増した。

 一方、水原心奈は胸の内でほくそ笑んだ。やはり、彼の心には私がいるのだ。

 だが、まずい。もし監視カメラの映像を見られたら、すべてが終わる。

 彼女は必死に動揺を押し隠し、健気でしおらしい笑みを彼に向けた。「秀樹、いいの。誰も責めないで。私のために大ごとにするのはやめて。それに、お祖父様がせっかく会社にいらしたんだもの、お相手をして差し上げて。私のことなんて気にしないでいいわ」

「そうはいかん」

 声を上げたのは、石川お爺さんだった。

 彼は淡々とした口調で、水原心奈を一瞥する...

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