第222章

 デザイン部。

 水原玲は会長を案内してフロアを一通り回った後、最後にデザインBチームのエリアへと足を運んだ。

 チームのメンバーたちは、まるで強敵が現れたかのように一斉に立ち上がり、二列に整列した。皆、会長の逆鱗に触れることを恐れ、息を殺して戦々恐々としている。

「何をそんなに緊張しておる? 自分の仕事を続けなさい。気遣いは無用だ」

 会長は鷹揚に手を振った。

 社員たちはほっと胸を撫で下ろし、蜘蛛の子を散らすように業務に戻った。

 高塚礼佳がお盆に茶を載せて歩み寄る。

「会長、お茶をどうぞ」

「うむ」

 彼は茶を一口啜ると、水原玲に向き直った。

「玲のオフィスを見せて...

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