第235章

 桜川マンション。

 石川家の祖父と孫、二人をようやく送り出し、水原玲は隠れさせていた子供たちを部屋から解放した。

 さっきまで部屋に閉じ込めていたせいで、まともな食事もさせてあげられなかったのだ。

 不憫に思った玲は、自らキッチンに立ち、二人の好物を二品ほど手早く作った。

 石川健太は美味しそうに頬張っているが、石川香織は箸が進まない。彼女はもともと食が細く、普段でも石川秀樹がなだめすかしてようやく食べる程度なのだ。

 祖母もそんな曾孫の姿に胸を痛め、抱き寄せて根気強く食事を勧めている。

 一方、祖父は玲の手を引き、真剣な面持ちで口を開いた。「玲や。わしは、このままではいかんと...

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