第295章

 話しているのは、そのほとんどがデザイン部Bチームのメンバーたちだ。

 石川秀樹と水原玲という組み合わせに、彼女たちはもう夢中になり、勝手な妄想で盛り上がっていた。

 もちろん、事情を知らない者の中には、水原玲に羨望と嫉妬の入り混じった眼差しを向ける者もいる。

 高塚礼佳はそんな彼女たちの背後で、密かにほくそ笑んだ。

(今の石川社長が優しいですって? あなたたち、あの人が本気で激昂した時の恐ろしさを知らないだけよ)

 あの日、クラブで葉山成井がどんな目に遭ったかを思い出し、彼女はぞくりと背筋を凍らせた。

 水原心奈がエレベーターから降りた頃には、すでに水原玲と石川秀樹の姿はどこに...

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