第297章

「倉持航平は関係ないだろう。わざわざ人を探す必要はない、俺が行く」

 石川秀樹はきっぱりと言い放った。

 電話の向こうで、祖父が鼻を鳴らす気配がした。まるで「わしがお前を御せないとでも思っているのか」とでも言いたげだ。

 そのまま、通話は一方的に切られた。

 傍らでゲームに興じていた水原千尋は、会話の端々を耳に挟んだらしい。彼女は目を輝かせて石川秀樹の元へ駆け寄ると、期待に満ちた声を上げた。「乗馬クラブ? ねえパパ、あたしも連れてってよ!」

 石川秀樹は片眉を挑発的に上げ、条件を突きつけた。「今すぐ風呂に入って大人しく寝ると約束するなら、連れて行ってやってもいいぞ」

「約束する!...

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