第333章

斎藤恭介は思わず溜息をつき、何気なく寝室の方へと視線をやった。そこには、激しく乱れたベッドが目に入る。

斎藤はぎょっと目を見開いた。

不審に思うのも無理はない。ボスは極めて自律的な人間だ。こんな時間まで眠りこけているなど、本来あり得ないことなのだ。

まさか、昨晩何かあったのか?

昨夜は多くの人間が石川秀樹を探し回り、同様に水原玲の姿を追っていた。

もしかして、ボスは一晩中、若奥様と一緒に過ごしたのか?

あの寝室の乱れようを見る限り、ボスと若奥様の間で、言葉にはできないような激しい営みがあったに違いない。

だとしたら、ボスは上機嫌であるはずだ。それなのに、なぜこれほど不機嫌なのか...

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