第373章

「泣けば自分の理屈が通るとでも思っているのか? 俺が手塩にかけて育てた子供だ。どうしてあいつに渡さなきゃならない」

石川秀樹は苛立ちを隠せずにいた。特に、今日目にした彼女の涙を思い出すと、胸の奥がつかえたように苦しくなる。

だが、子供のことに関して妥協するわけにはいかない。

石川の祖父は激昂し、再び杖を振り上げた。

「馬鹿者! この大馬鹿者が!」

ドゴッ、と鈍い音が響くが、石川秀樹は身じろぎもせず、甘んじてそれを受けた。

水原千尋はその光景に呆気にとられ、思わず数歩後ずさると、水原一郎の隣に身を寄せて囁いた。

「ひいお爺ちゃん、怖すぎ……あんなに叩いて、社長が壊れちゃわない?」...

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