第150章 和解を求めて訪ねる

しばし、場の空気がぎこちなく固まった。

藤原由真は胸をえぐられるような思いで彼女を見つめ、どう反応すべきか分からずにいた。

もちろん、森川汐里のさっきの言葉が自分に向けられたものではないことくらい、痛いほど分かっている。

汐里は九条千秋に、ごく自然に「ご飯にしよう」と声をかけた。まるで本当の家族みたいに。仲睦まじい夫婦みたいに。

それに比べて、自分と汐里が結婚していたあの頃はどうだった。

あの数年間、終わりのない口論に沈み、同じテーブルで落ち着いて食事をした記憶すらない。

こうして目の前の光景を見せつけられると、汐里と九条千秋のほうが、よほど「夫婦」に見えてしまう。

その事実が...

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