第33章 彼女はあなたを陥れようとしている

「私はバカじゃない。騙そうったって無駄よ。今の……あいつに、じわじわ洗脳みたいなことしようとしたんじゃないの?!」

森川汐里の瞳に走った衝撃を前にしても、小野雨音は口角をわずかに上げただけだった。くすり、と笑って首を横に振る。

「森川汐里。考えすぎじゃない? 私は心理カウンセラーよ。藤原由真さんには心理的なケアをしているだけ。さっきのも、手順通り。何か疑問でも?」

「どこが手順よ! あいつを傷つけたいなら、そう言えばいいじゃない!」

森川汐里は自分でも抑えがきかないほど、身体が強張っていくのを感じた。

どうしてここまで焦るのか、自分でも分からない。藤原由真はあれほど自分を嫌っている...

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