第6章
天音舞視点
星奏香織が私の部屋の戸口に立っていた。片足は石の上で血を流しており、もう片方の毛皮のブーツはどこにも見当たらない。震える手には、銀の短剣が握られていた。
「天音舞」その声は疲労と怒りでかすれていた。「あなたを助けようと、わざわざ手を尽くしてあげたのに、これが感謝の仕方だっていうの?」
私は身を起こした。全身の筋肉がこわばる。助けてくれた?一体、何を言っているの?
「何のことか分からな――」
「しらばっくれるんじゃないわよ!」
星奏香織は短剣を握る手に力を込めた。彼女の手のひらには、すでに銀の火傷が浮かび上がっているのが見えた。
「覚えてないんでしょう?もちろ...
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チャプター
1. 第1章
2. 第2章
3. 第3章
4. 第4章
5. 第5章

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7. 第7章

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9. 第9章

10. 第10章

11. 第11章


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