第139章

病状の話になると、牛尾浩介の表情は一段と厳しくなった。彼は歩み寄ると、天宮徳臣の足に触れ、丹念に触診を始めた。

牛尾浩介の無骨で冷たい手が足に触れた瞬間、天宮徳臣の脳裏を、なぜか早乙女珠妃の白く華奢な掌がよぎった。

天宮徳臣は胸に湧き上がる苛立ちを抑え込み、診察を止めさせることはしなかった。ただ、その粗野な手が自分の足を這い回る不快感に耐え続けた。

牛尾浩介は経穴に沿って指圧と愛撫のような動作を繰り返し、十五分ほど経ってからようやく立ち上がった。

「さらに詳細な検査が必要です」

天宮大奥様が心配そうに尋ねる。

「どこか芳しくない箇所でも?」

牛尾浩介は手を拭いながら、首を横に振...

ログインして続きを読む