第144章

早乙女珠妃と宇野火恋の二人が早乙女邸を出ると、火恋が尋ねた。

「姉さん、次はどこへ?」

「馬田学長に今回の資金を送金したら、一緒に海外へ飛ぶわよ」

 そういえば、コーエンに会うのも随分と久しぶりだ。挨拶に行くには良い頃合いだろう。

 その言葉を聞いた火恋は興奮し、歓声を上げるとアクセルを強く踏み込んだ。車は帝大へと疾走する。

 大学に到着すると、早乙女珠妃は手持ちの資金をすべて学長の口座へ送金した。ここ数日で集まった金は、端数を含めれば二十億を下らない。

 口座の残高の桁が一気に増えたのを見て、馬田学長は目を丸くした。

「な、なんだこの大金は……一体どういうことだね?」

 早...

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