第186章

ミラノに集結するデザイン会社は日増しに増え、各社とも数日後に迫ったファッションウィークへの準備に余念がない。

通りを行き交う人々でさえ、今年のショーの話題で持ちきりだった。

清野雪音と佐川青子の二人は、今回のショーで上位の座を勝ち取ろうと、水面下で激しい火花を散らしていた。

長島補佐は、この二人の女の戦いを黙認している。問題さえ起きなければ、良きライバル関係は会社の発展に寄与するからだ。

だが今、長島補佐の眉間には深い皺が刻まれていた。

主催者側から届いた日程表によると、なんと天宮グループのショーは、あの『AG』と同日、しかも同じ時間帯に組み込まれていたのだ。

この知らせは、長島...

ログインして続きを読む