第189章

ファッションウィークの主催者が催す晩餐会は、一世紀の時を経た古城で執り行われていた。

招待客はファッション界の重鎮や名士ばかり。天宮徳臣が到着した頃には、すでに城内は多くの人で賑わっていた。

早乙女珠妃が急用で席を外していたため、徳臣は長島補佐を伴って一足先に会場入りしていた。

その見慣れぬ東洋人の顔立ちは、瞬く間に多くの視線を集める。

「帝都・天宮グループの天宮社長だ」という情報が伝わるや否や、接待係は粗相があってはならないと、慌てて彼らを会場の中心へと案内した。

会場内は着飾った紳士淑女で溢れかえり、芳しい香水と衣擦れの音が混じり合う。あちこちで談笑の輪が広がる中、案内されてき...

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