第23章

裏庭の藤椅子に腰掛け、天宮老夫人と天宮徳臣が言葉を交わしていた。

「なぜ早乙女家のあの娘を屋敷に置くことにしたんだい?」

天宮徳臣は掌を開き、指輪を見せた。

「これを見てくれ」

天宮老夫人は眼鏡をかけ、それをじっと見つめると、驚きの声を上げた。

「これは……お祖父様の指輪じゃないか。失くしたと言っていたのに、どうして戻ってきたんだい?」

「早乙女家の次女が持っていたんだ」

「あの子が……まさか?」

「おばあちゃん、三年前に俺が大病を患ったことを覚えているか?」

天宮老夫人は頷いた。

「ああ、覚えているとも。両親が亡くなったばかりで、お前は抜け殻のようになって……その後、大...

ログインして続きを読む