第33章

医師の診断結果は、雨に濡れたことによる肺炎で、即時の入院が必要だというものだった。

ただの風邪かと思いきや、まさかの肺炎である。この報告は、屋敷中を上を下への大騒ぎに巻き込んだ。

当然、清野雪音が天宮徳臣の通勤路でカフスボタンを探していたという「美談」も、大奥様の耳に入ることになる。

「徳臣、あまり邪険にするんじゃないよ。雪音はこの数年、苦労してきたんだ。あの子は女手一つで、十分すぎるほど苦しんできたんだからね」

天宮徳臣はベッドの上で顔面蒼白になっている清野雪音を見つめ、わずかに顎を引いた。

「ああ」

天宮大奥様と天宮徳臣が病室を去ると、ベッドの上の清野雪音はようやくその目を開...

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