第37章

早乙女珠妃はきょとんとした。

「どういう意味?」

天宮徳臣は指で彼女を指し示し、冷ややかに言い放つ。

「誰かと飲んできたのか」

早乙女珠妃は自分の服の匂いを嗅ぎ、笑みを浮かべた。

「まさか徳臣さん、私が他の男と飲んできたとでも思った?」

彼は推測したわけではない。この目で見たのだ。

彼が黙り込んでいるのを見て、早乙女珠妃は目を細めて笑った。

「何も言わないと、嫉妬してると勘違いしちゃうわよ」

それでも反応がないのを見て、早乙女珠妃は驚いた表情を作る。

「嘘でしょう、本当に焼いてるの? 徳臣さん、私たちそこまで親密な関係じゃないはずだけど」

「頼むわよ、たかが契約結婚なん...

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