第6章

エララ視点

 月明かりが、彼の打ちひしがれた顔を照らし出していた。

 あの顔。かつては暗闇の中で指先でなぞり、まるで祈るようにその輪郭のすべてを記憶に刻み込んだ顔。だが今は、見るだけで吐き気がした。

「気づくのが遅すぎたわね」私はマスクを剥ぎ取った。海風に煽られ、赤紫がかった漆黒の髪が激しく舞う――それこそが、影竜の血を引く者の紛れもない証拠だった。

 その瞬間、両陣営のすべてのルーン武器が一斉に構えられ、狙いを定め合った。

 ケールはまるで幽霊でも見るかのような目で私を見つめていた。「知っているか……」彼の声は震えていた。「俺は、一ヶ月もの間、お前の骸のそばに寄り添っていたんだぞ...

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