第7章

飛行機がチューリッヒに着陸するやいなや、司は弾かれたように機内から飛び出した。

目は血走り、雪山を背にした私の写真を固く握りしめている。その背後には佐野がつき従い、現地でかき集めた手がかりを小声で報告していた。

司はヨーロッパ中のコネクションを総動員し、ダークウェブが震撼するほどの懸賞金をかけた。だが、三日経っても成果はゼロだった。

四日目の朝、仮住まいのホテルのスイートルームに戻ると、コーヒーテーブルの上に一通の茶封筒が置かれていた。

差出人もなければ、消印もない――まるで何もない空間から忽然と湧いて出たかのようだった。

司は封筒を引き裂いた。中に入っていたのは、メモ...

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