第100章 手のひらで弄ばれる

先は小谷孝宏、今度は満園――次から次へと、憑かれたみたいじゃないか。

桜井結衣は満園の態度が変わったことにも別段驚かず、静かに頷いた。

「それじゃ、満園さん。よろしくお願いします」

「とんでもない! こちらこそ光栄でございます!」

満園は慌てて両手を振り、先頭に立って案内する。玄関口まで恭しく送りながら、へりくだった声で続けた。

「桜井様、今後の窓口の件ですが、私がご自宅へ伺うべきか、それとも――」

「書類はこの住所へ送って」

桜井結衣はメモ用紙を一枚差し出す。

「承知いたしました! 必ず、時間どおりにお届けします!」

問い、答え。

二人のやり取りは終始噛み合い、茨田将范...

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