第128章 桜井結衣、すべての職務を一時停止

「だったら、強制解剖を申請して」桜井結衣は彼の言葉を遮った。「私は事実が欲しいの」

事実に手が届くより先に、黒崎グループ取締役会の緊急招集通知が飛び込んできた。

会議室は、息が詰まるほど重い空気に沈んでいた。

黒崎明信は長机の片側に座り、先ほどまでの憔悴は影を潜めている。代わりに顔に貼りついたのは、まるで「痛恨」そのものみたいな沈い表情だった。

「株価が十五分で九百億吹き飛んだ」

ある取締役がタブレットをドン、と机に叩きつけた。「世間は全部うちを疑ってる。『覚醒プロジェクト』も、桜井さんもだ!」

「だから言ったんだ、風呂敷を広げすぎると必ず事故るって!」

別の、黒崎明信と懇意の...

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