第136章 彼は目を覚ますのか?

どれも、ひとつ外に持ち出すだけで医学界がひっくり返る。そんな代物ばかりだ。

それが今、まるでスーパーの棚の商品みたいに、きっちりと整列して彼女の目の前に並んでいる。

「『覚醒プロジェクト』の研究は、踏み込むほど未知の領域が多すぎる」

背後から、黒崎理人の声が落ちてきた。

「君の才が、設備や場所の都合で縛られるなんてことは――俺が許さない」

桜井結衣はゆっくり振り返り、彼を見た。

「黒崎祁さん。あなた、いったい何者なんですか」

この問いは、以前にも投げたことがある。けれど今回は重さが違う。

一夜で世論を動かし、メディアグループを黙らせる。そこまでなら、財閥の権勢で説明がつく。

...

ログインして続きを読む