第147章 一人は明、一人は暗

桜井結衣はUSBメモリを抜き取り、ポケットへ戻した。結城南と数名の警備員に守られながら、側門からひそかに退場する。

「火種」基地へ戻る車の中で、結城南はようやく、あの張り詰めた高揚から我に返った。

隣で目を閉じて休む桜井結衣を見つめる瞳は、きらきらと輝いている。

「さっきの、マジでカッコよすぎ!」

興奮のあまり言葉が追いつかず、座席の上でもぞもぞ身をよじる。

「あの記者たちの顔、川劇の変面より見ものだったよ!」

「それにさ、高橋さん? その場で気絶とか、ザマ見ろって感じ!」

桜井結衣は目を開けたが、結城南の言葉には乗らない。代わりにポケットから黒い極小のメモリカードを取り出し、...

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