第165章 反論の余地なし

桜井結衣はようやく顔を上げ、親友をちらりと見た。

「だったら、その場で答える。科学は、うまい口上を用意して成り立つものじゃない」

結城南はその一言に喉を詰まらせ、しばらくしてからふうっと肩の力を抜き、隣の椅子へどさりと座った。

「はいはい。相変わらず怪物だよ、あんた」

午後3時ちょうど。

配信は予定通りに始まった。

世界中、何万という画面の向こうに、桜井結衣の涼やかで平静な顔が映し出される。

余計な挨拶はない。彼女はそのまま本題へ入った。

「皆さま、こんにちは。桜井結衣です。まず初めに、『プロメテウス』モデルに関心を寄せてくださったアルマン教授のチームへ、改めて感謝を申し上げ...

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