第179章 あなた専属の餌やり係がまたログインした

結城南は、こいつの呑気な顔を見て危うく息が詰まりそうになった。

「いま何時だと思ってんのよ、まだ食べる気!?」

「こういう時こそ、甘いもんだろ」

黒崎理人は箱を開け、マカロンをつまむと、桜井結衣の唇元へ差し出した。まるでそれが当然だと言わんばかりの自然さで。

「脳みそフル回転してんだ。糖分が要る」

桜井結衣は一瞥してから口を開き、薔薇色のひと口を噛み取った。

二〇分も経たないうちに、アテナのレポートが先に上がった。

巨大な仮想スクリーン上で、二つの分子モデルが動的に比較されていく。

「プロメテウス」のペプチド鎖は精巧な鍵のように、神経シナプスの特定受容体へ寸分違わず噛み合って...

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