第28章 契約完了、代金精算済み

城郊のパークは市街地から遠く、夜になれば街灯さえ惜しむように間隔が開いていた。

遠方のネオンは遮られ、工事現場の巨大な投光器だけが闇を突き破っている。

大型トラックと重機が無言のまま稼働するなか、黒いベンレー・ムーンがヘッドライトも点けず、夜そのものに溶ける影みたいに、音もなくゲート前へ滑り込んだ。

少し離れて、その後ろに「メッセンジャー」シリーズ超高精度分子遠心分離機を運ぶ特注の輸送車が続く。

ベンレーのドアが開き、黒崎理人が降り立つ。

仕立てのいい黒のカジュアルスーツ。ネクタイはなく、襟元のボタンを二つ外しているせいで、どこか気怠いのに危うい。

彼は一人きりで、両手をポケット...

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