第60章 偽りの束の間の夜明け

桜井美桜の発表がすべて終わるや否や、会場はさっきよりさらに大きなざわめきに包まれた。

審査席では、学会の重鎮たちが互いの顔を見合わせ、表情は重い。一方で反対側の投資家席は、目の色が変わった。彼らは興奮を隠しきれない視線を交わし、指先でテーブルを軽く叩きながら「3倍効率」の裏にある桁外れの商業価値を弾き出している。

「こ……これは、奇跡だろ……!」

「本当に1か月まで縮むなら、評価額は最低でも倍だ!」

客席の結城南は顔色を真っ青にして唸った。

「卑怯だ! あいつ、よくそんなことができる……あれ、結衣さんのコア構造じゃん!」

橘博士が眼鏡を押し上げる。レンズの奥の視線は、刃のように鋭...

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