第74章 上位者の裁決

椅子に括りつけられ、まだ連れ出されていない桜井美桜は、人垣の隙間から大型スクリーンを睨みつけていた。

尾首教授が前に出た瞬間、死んだはずの心臓が――狂ったように鼓動を打ち始める。

これが、彼女と華原悠が用意していた第二の手。

華原悠が引きずられていく直前、視線だけで最後の合図を寄越した。――計画は予定どおり。

桜井結衣が対策を用意してくることは想定していた。だが、まさかチームに腕の立つハッカーがいるとは思っていなかった。こちらのUSBの木馬は逆探知され、操作の一部始終を録られてしまったのだ。

それでも、華原悠がデータを改竄したその裏で、桜井智也に買収された別のスタッフが、すでに証拠...

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