第76章 あなたの面子はいくらだ

桜井結衣は向こうの騒ぎを耳にして、くすりと笑った。

「桜井社長。買わないって選択をしてもいいですよ。でも――Kさんの技術チームは、私が切り取ったこの監視映像に興味津々だと思います。そうなったら、5,000万じゃ済まないでしょうね」

声の温度がすっと落ちる。

「考える時間は10分だけ。入金確認、映像削除。期限切れは知りません」

桜井智也の血が逆流し、視界が何度も暗転した。

「桜井結衣……調子に乗るな!」

「調子に乗ってる?」

結衣は薄く笑い、淡々と刺す。

「私の名誉、私のチーム、私のプロジェクト。被害が500万で収まるとでも? それとも桜井家のご長男の目には、桜井美桜の評判と桜...

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