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藤井翼は長い脚でエレベーターへ駆け込みながら、苛立ちを押し殺した声で言った。

「……どういうことだ?」

中村賢也がすぐ背後に張りつく。額には汗がびっしょりだ。

「さっき武田さんから電話がありました。新谷さんが一時間半前に『危ないかもしれない』ってメッセージを送ってきたそうです」

藤井翼の胸の奥が、ひゅっと焦げる。

「一時間半も前……?」

長すぎる。新谷結奈が今どうなっているのか、想像するだけで喉が渇いた。

中村賢也が慌てて補足する。

「武田さんも授業中で気づかなかったみたいで……見た瞬間に通報はしたそうです。でも二十四時間経ってないと受理しづらいって」

二人は息を切らせて車...

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