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菅田宏文は手に提げていた花束とギフトボックスを置き、深く頭を下げた。

「藤井社長、本日は……娘を助けていただき、本当にありがとうございました」

藤井翼は表情をほとんど変えず、視線だけを新谷結奈へ落とす。

「礼を言う相手は新谷結奈だ。君の娘を救ったのは彼女だ」

菅田結花が菅田宏文の腕にしがみつき、震える声で言った。

「お父さん、今日、新谷結奈がいなかったら……首、犯人のナイフで切られてた」

菅田宏文は慈しむように笑ってみせたが、口調はどこか社交辞令めいていた。

「新谷結奈さん、ありがとう。今後、何か困ったことがあれば、遠慮なく叔父さんに言いなさい」

――小娘ひとり。場を整える言...

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