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新谷奈津子が電話を切ると、新谷浩市が焦ったように彼女を見上げた。

「母さん! 芽衣がどうしたんだ?」

新谷奈津子はスマホをしまいながら、袖口をぐいっとまくり上げる。今にも一戦やる、とでも言いたげな仕草だった。

「芽衣は弁護士に連れて行かれたわ。新谷結奈の誘拐を企てた件に関与した疑いがあるって。事情聴取に協力しろ、ですって」

「なにっ!」

新谷陽向と新谷天羽が勢いよく身を起こし、二人とも目を見開いた。

芽衣が弁護士に連れて行かれた――その一言で、普段は冷たく感情を表に出さない新谷陽向まで、苛立ちと焦燥を隠せなくなる。

「どういうことだよ。芽衣が新谷結奈を誘拐するわけないだろ!」

...

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