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静まり返っていたオークション会場が、次の瞬間ざわりと沸き立った。視線の矛先は一斉に新谷結奈へ向けられる。

武田悦子は、結奈がなぜそんなことをしたのか分からない。袖口をくいっと引っ張り、小声で言った。

「結奈、200円でこんなボロ買ってどうすんの?」

また恋に頭をやられたんじゃないか。そんな疑いまで浮かぶ。

結奈は落ち着き払って視線を落とす。

「悦子。今日は悪いけど、ここにある出品物、全部買って」

悦子はいよいよ意味が分からなくなり、結奈の腕を掴んだ。

「結奈、なんでそんな自分を追い込むの? そのガラクタの山、手に入れて何になるのよ」

結奈の瞳の奥に、計算の色が濃く宿る。

「...

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