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善意の見物人が新谷結奈をかばうように言った。

「その馬、サラブレッドだよ。遊び半分なら、適当なのにしときな」

「誰が遊び半分って言ったの?」新谷芽衣はむっとして顎を突き出す。「私、試合に出るって言ったでしょ。それに――これはお姉ちゃんの馬なんだから」

直後、今度は甘えた顔に切り替え、結奈の腕にしがみつく。

「お姉ちゃん、ちょっとだけ乗らせて? 次来るときは、自分の馬ちゃんと用意してくるから」

「神楽は気性が荒い。あなたには制御できないわ」結奈はきっぱり拒んだ。

芽衣がさらに食い下がってくるのを、結奈は待っていた。

芽衣は面子のためにも、きっと神楽に乗る。そうなれば――。

神楽...

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