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新谷結奈にも武田悦子にも、新谷芽衣が一部始終を目にしていたことは分からなかった。武田悦子はというと、あのシャツの持ち主が気になって仕方ないらしい。

「結奈、白状しなよ。男、隠してるんじゃないの?」

新谷結奈は大まじめな顔で否定した。

「この寮、どれだけ広いと思ってるの。ベッドの下までひっくり返して見れば? 男なんて隠してないから」

「そっちの意味じゃなくてさ。かっこいいの? 優しい? 実家お金持ち?」

武田悦子は間髪入れず、3つまとめて聞いてきた。

その問いに、新谷結奈はふと本気で考え込んだ。

藤井翼は顔立ちがいい。しかも、完全に自分の好みだった。自分にも優しい。何度も助けても...

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