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武田悦子は新谷芽衣の前までずかずかと歩み寄ると、肩をどんっと押して数歩後退させた。

「このクソぶりっ子。男物のシャツが一枚あったくらいで『男を隠してる』とか騒ぎ立ててさ。じゃあデパートで紳士服売ってる店には男が何人いるわけ? みーんな売り場の店員が隠してんの?」

「ここは寮でしょ。デパートじゃないもん」

新谷芽衣は得意げに髪をぱさっと払って、顎を上げる。

「男を隠してないなら言ってよ。このシャツ、誰の?」

周りの女子たちも、待ってましたとばかりに口を挟んだ。言葉はどれも棘だらけで、悪意がにじむ。

「そうそう。独り身の女の子が、なんで男物なんて持ってるの?」

「新谷結奈ってさ、山...

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