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氷水を頭から浴びせられたみたいに、全身が冷え切った。骨の髄まで寒い。――新谷家に、そして「家族」というものに、わずかに残っていた温もりが、最後の一滴まで消し飛ぶ。

新谷結奈は、しばらく息もできなかった。

新谷浩市が彼女の細い腕を、ぐっと強く掴む。骨がきしむほどだった。

「結奈、早くサインしろ。兄さんだって、お前のために言ってるんだ」

「……サインしない」

新谷結奈は腕を振りほどこうとする。背筋を真っすぐに伸ばし、必死に抵抗した。

だが浩市の力は桁違いで、結奈の華奢な身体では逃げられない。

そこへ新谷芽衣も近づき、両手で結奈の肩を押さえつけた。

どん、と冷たく硬い無垢材のテーブ...

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