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高橋彩は新谷結奈の声を耳にした瞬間、顔いっぱいに浮かべていた得意げな笑みがぴたりと固まった。まるで氷を塗り込められたみたいに、表情だけがそこに貼りついている。

ゆっくりと振り返り、新谷結奈の視線とぶつかった途端、胸の奥がきゅっと締まった。

新谷結奈は二人を軽く見やり、淡々と言う。

「芽衣、まだ試合に出てないの?」

新谷芽衣は腹の底の苛立ちを噛み殺し、か弱さと気遣いを張り付けた笑みを作った。

「お姉ちゃん、もう戻ってきたの? 検査結果、どうだった?」

「あなたは、どんな結果がいいの?」

新谷結奈はのんびりと脇のソファへ腰を下ろした。

芽衣は分かっている。結奈が禁止薬物なんて使っ...

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