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新谷結奈は表情ひとつ変えない。新谷奈津子の崩れた叫びなど、最初から耳に入っていないかのように、静かにソファへ腰を下ろした。

だが、中村賢也が素早く間に入って止める。

「新谷会長、その方もあなたの娘さんでしょう。大勢の前で娘に平手打ちとは……母親として、どういうおつもりですか」

「秘書風情が、私に口を利く資格あるの?」

新谷奈津子の言葉は刺々しく、露骨な侮蔑を含んでいた。

中村賢也は舌先で頬の内側を押し、ふっと笑う。

「人と話すことはできますよ。でも犬の鳴き真似は覚えてないんで。あなた、人ですか? 犬ですか?」

新谷結奈は危うく吹き出しそうになり、慌てて藤井翼の肩に身を預ける。笑...

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