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車内の空気が、ふっと微妙に、そして気まずく変わった。

新谷結奈は口元を引きつらせ、慌てて場を丸くする。

「藤井社長、悦子ってああいう子なんです。思ったことをそのまま言っちゃうタイプで……気にしないでくださいね」

武田悦子、いったい何をしているんだろう。

山口拓也と別れてからというもの、彼女はやたらと「新しい恋をしろ」と言ってくる。結奈を、別の男とくっつけたくて仕方ないみたいだ。

でも今の結奈に、恋愛に割く時間なんてない。まずは自分を立て直す。やることが山ほどある。何より先に、新谷家を出なきゃいけない。

「彼女の言うとおりだ」

藤井翼が、唐突に口を開いた。相変わらず淡々としていて...

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