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藤井翼は新谷結奈の笑みを目に留め、その視線の先を追った。

山口拓也が泥酔し、女を抱き寄せたまま、ふらふらと車道のほうへ歩いていく。

新谷結奈が軽い調子で言う。

「藤井社長、降りて弟さんをしつけます?」

――前世も、あいつはこうだった。山口拓也は根っからの遊び人。

なのに自分は、頭に水でも入ったみたいに人を見る目がなくて、「私のために戻ってきた」なんて都合のいい幻想を信じた。

せっかくやり直せるなら、もう被害者の顔はしない。

クズ男には、ちゃんと痛い目を見てもらう。

「面倒ごとはごめんだ」藤井翼の声は冷たく、感情が乗らない。

実際、彼が山口拓也に直接関わることは少ない。新谷結...

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